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睡眠薬服用は認知症のリスクあり?服用で認知症が進行する?

睡眠薬を飲むと認知症になるんじゃないかと心配…

現在飲んでいる睡眠薬をこのまま飲み続けていると認知症になってしまうのか?

…と睡眠薬の服用と認知症の関係については、これから不眠症を睡眠薬をつかった薬物療法で治療していく方や、今現在睡眠薬を服用している方にとっては気になるところです。

結論から言えば、睡眠薬と認知症の発症リスクは、はっきりとしたことは分かってはいません。

ですが、今現在世界の睡眠薬と認知症の研究報告等はどういったことが言われているかや、また睡眠薬の副作用で認知症に似た症状などがあるため「認知症が進行する」などの少し誤解を受けている等…

色々と睡眠薬と認知症について言われているのですが、それに関することをまとめてみました。

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睡眠薬の服用で認知症になる?むしろ睡眠薬の服用で認知症が防げる?

まず冒頭でも言っているように、睡眠薬の服用で認知症になるというのは色々な研究報告があるようですが、睡眠薬の服用によって認知症(アルツハイマー型や、脳血管型)が発症するかどうかの最終的な結論は出ていないというのが実情です。

睡眠薬と認知症の関連性が低いという研究報告

リンク先は英語です。

65歳以上の高齢者を対象とした3年間の前向きコホート研究(1998)
http://europepmc.org/abstract/med/9871433

75歳以上の668名を対象にした3年間の前向きコホート研究(1998)※
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/9539405

※この研究では、睡眠薬を服用することで不眠を解消し認知症の予防になったということが言われています(不眠症の人は認知症になりやすいと言われています)。3年間ベンゾジアゼピン系睡眠薬を服用したことで、認知症の発症率が睡眠薬を服用しなかった人よりも大きく下回っていました。

睡眠薬と認知症の関連性があるという研究報告

ベンゾジアゼピンの使用と認知症のリスク(2012)
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22034632

アルツハイマー病のベンゾジアゼピン使用とリスク(2014)
http://www.bmj.com/content/349/bmj.g5205

見てもらうと分かるように、2000年代以降の睡眠薬と認知症関連での研究では、数年~十数年にわたる睡眠薬の長期服用に関しては認知症の発症リスクが1.5~3倍ほど高まる可能性があるということが言われています。

ですので、新しい研究報告から考えると睡眠薬と認知症が全く関係ないとは、はっきり断言はできないというのが今現在の状況のようです。

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睡眠薬は服用すると認知症に似た症状が出ることがある?

また睡眠薬を服用することで認知症になるorボケる等といわれていることについては、高齢者特有の不眠の症状や処方される睡眠薬の副作用が関係しています。

関連記事:睡眠薬の副作用ってどうなの?副作用が少ないのってある?

高齢者特有の不眠症で処方される睡眠薬によって認知症に見えたり、認知症が進行しているように見える

まず高齢者特有の不眠や睡眠障害として早朝覚醒や睡眠相前進症候群などがあります。

こういった症状では睡眠薬は睡眠時間を長くする中間型や長時間型の睡眠薬が処方されるのですが、作用時間が長いために起床後も睡眠薬が抜けきらずに認知症のようにボケたような症状に見えることがあります(これを仮性認知症といいます、厳密には睡眠薬の副作用で翌日に作用がもちこす持ち越し効果です)。

特に「高齢者の睡眠薬服用の注意点とは?生じやすい副作用あり?」でも書いていますが、中間型や長時間型の睡眠薬のほとんどは、ベンゾジアゼピン系睡眠薬で脂に溶ける脂溶性の睡眠薬の為、筋肉量が減り脂肪分が多くなる高齢者の体内に残りやすいというのも関係しています。

認知症っぽく見える睡眠薬の副作用【物忘れ】

そしてもう一つ、睡眠薬の副作用で【健忘(けんぼう);前向性健忘ともいう】という認知症に似た物事を忘れてしまうといった症状があります。

睡眠薬を飲んだ後に仕事や何か作業などをすると、翌日に睡眠薬を飲んだ後のことを忘れてしまうというようなことが起こります。

基本的には睡眠薬を飲んだ後にそのまま寝床に入って眠ってしまえば、この健忘は起こりにくいですし、高齢者や若い人関係なく起こります。

なので、睡眠薬を飲んだ後にすぐに寝床について眠ってしまえば健忘はほとんど関係ありません。もちろん、寝床で考え事をして忘れるというのはあるかもしれません。

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市販の睡眠薬でも認知症に似た副作用が起こる?

また市販の睡眠薬(厳密に言うと市販の睡眠薬は睡眠改善薬;以下睡眠改善薬)についても、認知症に似た副作用があります。

※睡眠改善薬は風邪薬などに使われる抗ヒスタミン薬の副作用である眠気を利用した薬です。

基本的には、処方箋が必要な睡眠薬と同じように市販の睡眠薬でも仮性認知症のような症状(記憶障害)が出ます。

市販の睡眠薬の効果とは?市販の睡眠薬に強力なものはない?

ちなみに抗ヒスタミン関連で話をすると、眠くなりにくい鼻炎薬で「アレグラFX」などがありますが、このアレグラFXなどで使用されている抗ヒスタミンと睡眠改善薬で使用されている抗ヒスタミンは違うものです。

アレグラFXで使われている抗ヒスタミン フェキソフェナジン(第2世代・第3世代の抗ヒスタミンと呼ばれている)
睡眠改善薬で使われている抗ヒスタミン ジフェンヒドラミン(第1世代)

なので、抗ヒスタミン薬の副作用で認知症に似た症状があるわけではなく、あくまでも睡眠改善薬で使用されているジフェンヒドラミン(第1世代の抗ヒスタミン)の副作用として認知症に似た仮性認知症があるということを誤解のないように覚えておきましょう。

また処方箋の必要な睡眠薬と同様にアルコールで睡眠改善薬を服用すると、強めに記憶障害などが出てしまうので、お酒で睡眠改善薬も普通の睡眠薬を飲むのは禁止です。

睡眠薬と酒の併用はNG?併用してもOKな薬もある?

まとめ

  • 睡眠薬の服用して認知症になるかどうかははっきりと分かっていないが、なりやすい可能性は高いといわれている(服用が数年や十数年にわたる場合)
  • 睡眠薬の副作用で認知症に似た症状がある(仮性認知症)
  • 市販の睡眠薬(睡眠改善薬)の副作用でも認知症に似た記憶障害がある

文中で取り扱っているように、基本的にはベンゾジアゼピン系睡眠薬に限って、認知症との関連は言われています。

今現在、新しいオレキシン受容体拮抗性睡眠薬のベルソムラ(スボレキサント)、メラトニン受容体作動性睡眠薬のロゼレム(ラメルテオン)に関しての認知症との関連はまだ何も分かっていません。

また非ベンゾジアゼピン系睡眠薬に関しては、作用時間が短く、早い段階で尿で排出されるので、仮性認知症にはなりづらいといわれています。

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