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睡眠薬との飲み合わせでNGな飲み物や併用NGの薬とは?

睡眠薬を服用する際に、飲み物との飲み合わせや薬との飲み合わせは気になるところです。

睡眠薬に限らず薬は主に肝臓で代謝されます。ですので、睡眠薬を飲む時の飲み物によって肝臓の代謝を阻み睡眠薬を効きさせ過ぎたり、また反対に肝臓の代謝を促進することで効かせないようにする作用の飲み物もあります。

飲み物と同じように、服用している薬やサプリメントなどでも同じように睡眠薬の効果を強くし過ぎたり、弱くしたりするものもあります。

この記事では、睡眠薬と飲み合わせが悪い飲み物、薬、サプリメントなどにどういったものがあるのかを紹介しています。

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睡眠薬との飲み合わせでNGな飲み物|アルコールやグレープフルーツジュースなどについて

まず、睡眠薬と飲み合わせがNGな飲み物は、「お酒などのアルコール」、「グレープフルーツジュース」、「カフェイン入りの飲み物」などがあります。※牛乳やアルカリイオン水、炭酸水なども基本的にはNGですが、理由については後述しています。

  1. 肝臓の代謝酵素のCYPについて

    肝臓には代謝酵素のチトクロムP450(CYP;以下CYP)があり、薬物の代謝はこのCYPが関係しています。このCYPには1A2、2D6、1A2/2C19、3A4とあり、それぞれの酵素の種類によって、睡眠薬との併用で影響を受ける飲み物や薬が違ってきます。

1.お酒などのアルコール

アルコールと睡眠薬を一緒に飲むと、睡眠薬が効きすぎたり、副作用を起こしやすくなります。主な副作用としては以下のような副作用です。

  • 記憶障害…睡眠薬服用後から寝つくまでの間の出来事や、夜中に目覚めたときの出来事を忘れる(前向性健忘)。
  • 奇異反応…興奮したり攻撃的になったり錯乱状態になったりする。
  • 持ち越し効果…睡眠薬の効果が翌朝以降に持ち越される副作用で、日中の眠気、ふらつき、めまい頭重感(頭痛)倦怠感、脱力感、呂律が回らない等といった症状が出る。

アルコールも肝臓で代謝されるのですが、通常はアルコール脱水素酵素(ADH;以下ADH)で代謝されます。ですが、ADHでは代謝が追いつかない場合に、CYPでアルコールも代謝しようとしてしまうため、睡眠薬の分解でも使っているCYPとぶつかり合ってしまいます。

その為、睡眠薬もアルコールも十分に代謝されずに、体の中に残ることでそれぞれの作用が強くなりすぎてしまい、副作用も起こりやすくなります。

また、睡眠薬(主にベンゾジアゼピン系)もアルコールも中枢神経を抑制する作用があるため、併用をしてしまうことで、睡眠中に睡眠時無呼吸症候群のように呼吸機能が弱まったり、また呼吸が弱まることで高血圧などの原因にもなりやすくなります。

関連記事:睡眠薬と酒の併用はNG?併用してもOKな薬もある?
関連記事:閉塞性睡眠時無呼吸症候群の症状とは?色々な病気の元凶?

2.グレープフルーツジュース

睡眠薬に限らず薬全般でよく言われますが、グレープフルーツジュースは睡眠薬の効き目を強くし過ぎてしまいます。グレープフルーツジュースには代謝酵素のCYP3A4を阻害するフラノクマリンという成分があり、通常は分解されるはずの睡眠薬が分解されずに睡眠薬の成分の濃度が高くなり、効き目が強くなりすぎてしまいます。

具体的な睡眠薬を挙げれば、ハルシオン(トリアゾラム;以下ハルシオン)をグレープフルーツジュースで服用すると、ハルシオンの血中濃度を上昇させ作用を増強させたという報告があります。

特にハルシオンは主にCYP3A4の肝臓の酵素で代謝される睡眠薬なので、グレープフルーツジュースに含まれているフラノクマリンはこのCYP3A4の代謝を阻害してしまい、睡眠薬の成分が残りやすく、効き目が持続してしまうわけです。※ハルシオン以外にも非ベンゾジアゼピン系睡眠薬(マイスリーやアモバン)、ベンゾジアゼピン系睡眠薬(デパスやエチゾラム)などもCYP3A4酵素で主に代謝します。

また、このフラノクマリンは長時間代謝阻害するため、人によっては3日間程度作用が続くことがあります。ですので、処方された睡眠薬は毎日飲む薬になるので、睡眠薬を飲んでいる時期はなるべくフラノクマリンが入ったフルーツは飲まない、食べないというのが無難な選択です

※グレープフルーツ以外にも、スウィーティ―、ハッサク、ザボン(文旦)、ダイダイ(橙)にもフラノクマリンが含まれています。

3.カフェイン入りの飲み物

そして、カフェイン入りの飲み物(コーヒー、紅茶、緑茶、コーラ等)は睡眠薬の効果を弱める働きがあります。

特にカフェインは、CYP1A2酵素の代謝を促進させる働きがあるため、分解が早く尿になりやすくなります。特に睡眠薬のロゼレム(ラメルテオン)は主にCYP1A2酵素で代謝されるため、カフェイン入りの飲み物でロゼレムを服用することで、効果が弱くなってしまいます。

また睡眠薬は寝る前の服用が通常なので、カフェイン入りの飲み物を寝る前に飲むと、夜間頻尿で夜中に起きてしまうことも考えられます(アルコールも同様です)。さらに睡眠薬の作用として筋弛緩があるため、カフェイン摂取による尿意で夜中に目が覚めた場合に、ふらつきや転倒による怪我のリスクが高まってしまいます。

4.牛乳やアルカリイオン水、炭酸水など

また牛乳やアルカリイオン水、炭酸水などはなるべく睡眠薬との併用が避けたほうがいいです。はっきりとした睡眠薬との併用の臨床研究がされていないというのが理由です。

ですが、ベンゾジアゼピン系睡眠薬は脂溶性(脂肪分に溶けやすい)の為、牛乳の脂肪分に溶けやすく効きすぎてしまうことが考えられます。

ちなみに睡眠薬という部類では外れますが、むずむず脚症候群や周期性四肢運動障害による不眠で処方される鉄剤※は、お茶に含まれるタンニンが鉄と結合しやすいために吸収が阻害され、効きにくくなる場合があります。

※むずむず脚症候群や周期性四肢運動障害では、鉄分不足が原因と言われているため、鉄剤が処方される。

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睡眠薬との飲み合わせNGな薬やサプリメント

そしてもうひとつ気を付けたいのは、睡眠薬との飲み合わせがNGな薬たちです。併用することで効きすぎてしまう薬もあれば、弱くなってしまう薬もあります。

睡眠薬との飲み合わせで効果を強くし過ぎてしまう薬

中枢神経系に抑制 抗ヒスタミン薬、バルビツール酸系薬、三環系・四環系抗うつ薬
CYP3A4の代謝阻害 抗HIV薬(リトナビル、インジナビル)、SSRI(フルボキサミン、パロキセチン、セルトラリン)、経口避妊薬、アゾール系抗真菌薬(イトラコナゾール、ケトコナゾール、フルコナゾール)マクライド系抗菌薬(エリスロマイシン、クラリスロマイシン、ジョサマイシン)、カルシウム拮抗薬(ベラパミル、ジルチアゼム、ニカルジピン)、胃腸薬(シメチジン)
グレープフルーツ
CYP1A2/2C19の代謝阻害 フルボキサミン、プロトンポンプ阻害薬(オメプラゾール)、アゾール系抗真菌薬(イトラコナゾール、ケトコナゾール、フルコナゾール)
CYP2D6の代謝阻害 胃腸薬(シメチジン)、抗不整脈薬(キニジン)、SSRI(フルボキサミン、パロキセチン)

睡眠薬との飲み合わせで効果を弱くしてしまう薬

中枢刺激薬 覚醒促進薬(メチルフェニデート、ペモリン、モダニフィル)、気管支拡張薬(テオフィリン)
吸収阻害 制酸剤
CYP3A4の代謝促進 デキサメタゾン、抗てんかん薬(カルマゼピン、フェニトイン、フェノバルビタール)、抗結核薬(リファンピシン)
CYP1A2の代謝促進 カフェイン、ニコチン(喫煙、受動喫煙)

睡眠薬と飲み合わせNGなサプリメント

また、睡眠薬との飲み合わせがNGなサプリメントもあります。セント・ジョーンズ・ワート(西洋オトギリソウ)といううつ病の方が使うサプリメントです。

サプリメントの西洋オトギリソウはうつ状態の改善に使用されるハーブでありますが、睡眠薬と併用することで、睡眠薬の効果が弱くなる可能性が言われています(主にCYP3A4の代謝を促進させてしまう)。

特にうつ病の症状の人の多くは不眠症を併発するため、セント・ジョーンズ・ワートを使用している場合には睡眠薬との併用には注意が必要です。

関連記事:不眠症とうつ病は関係がある?うつによる不眠症は実は違う?

まとめ

  • 睡眠薬との飲み合わせで効果を強くし過ぎるは「アルコール」と「グレープフルーツジュース」、弱くするのは「カフェイン」
  • 睡眠薬との飲み合わせでNGなグレープフルーツジュースは3日程度、睡眠薬の代謝を阻害する場合があるので、睡眠薬を服用しているときには基本的には口にしないのがベター
  • 睡眠薬との飲み合わせで、うつ病のサプリメントのセント・ジョーンズ・ワートは睡眠薬の効果を弱める

ちなみに、「みかんジュース」「伊予かん」「バレンシアオレンジ」「温州みかん」の柑橘類にはフラノクマリンは含まれていないので、睡眠薬と飲んでも基本的には問題ありません。※

※もちろん、医師に確認は必要です。

また市販の睡眠薬(睡眠改善薬;ドリエルなど)も、NGな飲み物は一緒です。

関連記事:市販の睡眠薬の効果とは?市販の睡眠薬に強力なものはない?

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