こたつの中で寝たり、電気毛布を使って眠ると何故体に悪いと言われるのでしょうか。
冬の寒い時期には、寒さが苦手な人にとってこたつも電気毛布も必須だと思いますが、体に悪いと言われることも含め、睡眠との関わりにしてもそれほど良い関係ではありません。
またこたつで寝ると太ると言われることや、仮に就寝中に使うならどういった使い方がいいのかどうか等も解説しています。
この記事の目次
こたつや電気毛布で寝ると体に悪いのは何故?深い睡眠が少なくなる?
まず、こたつで一晩中寝たり、電気毛布をずっとつけて布団やベッドで眠ることで、大きく分けると体に2つの悪い影響があります。
※もちろん、こたつなら低温やけどなどのリスクもあります。また、こたつや電気毛布は電磁波について言われていますが、科学的なことは分かってはいません。
- 深い睡眠のノンレム睡眠が少なくなる
- 熱さで汗をかき過ぎて脱水症状で血液が粘りっこくなる
深い睡眠のノンレム睡眠が少なくなる
まずこたつの中で寝たり電気毛布を一晩中使って寝ると、悪い影響として深い睡眠のノンレム睡眠が少なくなってしまいます。
通常、睡眠に入る際に体の体温が下がって眠りにつくようになっているのですが、こたつの中や電気毛布をつけっぱなしで寝ると、体温の調整が難しくなり、副交感神経が働きずらくなってしまい、その結果深いノンレム睡眠が少なくなってしまいます(ノンレム睡眠は睡眠のゴールデンタイムにも関係しています)。
そしてノンレム睡眠中は主に脳の疲労回復や免疫機能の調整などが行われます。特に免疫機能の調整が行われにくくなるため、こたつの中で寝ると風邪を引きやすいと言われるわけです。
厳密に言うと、浅い睡眠であるレム睡眠でも副交感神経が働くのですが、交感神経と交互に作用します。
熱さで汗をかき過ぎて脱水症状で血液が粘りっこくなる
そして次にあげられる影響として、こたつの熱さで必要以上に汗をかいて脱水症状を起こしてしまい、血液が粘りっこくなることで血管が詰まりやすくなってしまいます。
一時期、冬にこたつで寝る習慣がある人が脳梗塞で亡くなったというツイートがネット上で拡散されていましたが、こういった血液循環が悪くなることで血液障害関連の疾患にかかりやすくなってしまうのです。
後述もしますがこの脳梗塞で亡くなったというのは、こたつで寝ることで慢性的な睡眠不足(不眠症)だったということも考えられるので、こういった睡眠不足によって脳梗塞のような血液障害以外にも高血圧になりやすかったり、がんの発症率も高くなります。
なので、要は睡眠の質が悪いのと、血液が粘りっこくなるというダブルパンチという形になるわけです。
またこたつだけに関して言えば、寝返りが打ちづらくなるので、より一層血流やリンパの流れが悪くなります。
こたつや電気毛布で寝ると不眠症にもなる?こたつで寝ると太ると言われる訳
そして、こたつや電気毛布で寝ることで不眠症になる場合もあります。
↑で述べているように、深い睡眠が少なくなることで睡眠が浅くなり、不眠症の症状でいえば夜中に何度も起きる中途覚醒や、十分な時間寝ても疲れが取れない熟眠障害のような不眠の症状が出てしまいます。
特に中途覚醒は自分で目覚めている自覚のない症状から、汗のかき過ぎで喉が渇いて夜中に起きる等、色々な症状として表れます。
こたつで寝ると太ると言われる訳
また、よくこたつで寝ると太るというのはこういった不眠の症状による睡眠不足が原因です。
こたつや電気毛布を睡眠中に使うことでノンレム睡眠が少なくなるわけですが、このノンレム睡眠の働きとして成長ホルモンを分泌(筋肉の合成の促進や、代謝を調整する)する働きがあります。
ですが、こたつや電気毛布で寝ることで、この成長ホルモンの分泌が行われにくくなるので、カロリーの消費を促す筋肉が生成されにくく、代謝もうまくいかないため太りやすくなるわけです。
仮に電気毛布を使って眠るならコップ一杯の水が重要!?
とは言っても寒さで眠れなくなるということも考えれば、電気毛布なら使い方さえ間違えなければ、使ってもそこまで問題はありません(こたつの中で眠るのはNGです)。
仮に電気毛布や電気アンカをどちらかを使うなら一晩中付けて眠るのではなく、なるべくならお休みタイマーなどつけたり、仮につけていたとしても一番暖かさが弱い温度で使用するのがポイントです。
コップ一杯の水が重要?
そして、寝る前に約200ml(水温は5~15℃の常温)程度の水を飲むことで、仮に一晩中電気毛布をつけていたとしても(もちろん暖かさは最弱)、睡眠中の脱水症状、中途覚醒等の不眠の症状も防ぎやすくなります。
「寝る前の飲み物って何がいい?緑茶も飲み方次第ではOK?」でも書いていますが、寝る前のコップ1杯の水は「医者殺し」と言われているほど、非常に健康にはいいと言われています。
水分を取ることで、汗をかきやすくなり体温を下げやすくするのでスムーズな入眠にも一役買ってくれます。
ちなみに晩酌されているかたは水をしっかりと飲むことで、アルコールの影響による朝の頭痛や夜中の喉の渇きなどがなりにくくなるという効果もあり、二日酔いなどで寝起きに吐き気を催すのも少なくなります。
まとめ
- こたつの中で寝たり電気毛布を一晩中つけて寝ると、深い睡眠が少なくなったり、血流が悪くなる
- こたつや電気毛布で寝ると睡眠が浅くなりやすく、不眠症にもなりやすい
- こたつで寝るのはNG、電気毛布ならタイマーをつけるかor温度を最弱にして、必ずコップ一杯の水を飲んで寝る
ちなみにこたつに入ると眠たくなり、ついつちうたた寝をしてしまうのは、こたつの暖かさで体温をあげ汗をかき体温を下がることで、眠りにつくという睡眠のプロセスに関係があります。
ただ、汗をかくまではいいのですが、こたつの暖かさでそこまで体温が下がりきらないために、どうしても眠りの質が悪くなってしまうわけです。
また、寝酒なども同じように体を暖めることで体温が下がりやすくなり入眠しやすいという側面がありますが、こたつで寝るのと同様に睡眠には良いことはほとんどありません。