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子供の睡眠時無呼吸症候群の症状は大人とは違う?他の病気と勘違いされやすい?

子供(小児や乳児)の睡眠時無呼吸症候群は、大人のそれとは少し違います。

違いについては症状の診断基準や日中の症状、原因に関しては大人よりもかなり幅広く考えられますが、子供の睡眠時無呼吸症候群は、大人の睡眠時無呼吸症候群と同様に中枢性よりも閉塞性が多いのは同じです。

※中枢性は、脳の異常により肺などの呼吸器に運動指令がうまく伝達していないことで起こる睡眠時無呼吸症候群です。

この記事では子供の睡眠時無呼吸症候群の症状や原因、治療について書いています。

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子供の睡眠時無呼吸症候群の症状とは?診断基準は大人とは違う?

冒頭でも睡眠時無呼吸症候群(以下SAS※1)が子供でも大人でも閉塞性が多いということでは同じですが、診断基準や症状は大人とは少し違います。

子供 大人
1時間あたりの無呼吸/低呼吸の回数(※2) 1回以上 5回以上
日中に起こる症状 多動、落ち着きがない、衝動的行動 日中の眠気、集中力の低下、倦怠感
  • (※1)ここでいう睡眠時無呼吸症候群は厳密に言うと、閉塞性睡眠時無呼吸症候群(略してOSA)です。ですが閉塞性を=SASとして説明していきます。
  • (※2)終夜睡眠ポリグラフ検査による数値

子供のSASでは大人のように日中の症状は眠気などはあまりありません。その代わり多動や衝動的な行動が目立つので、子供特有のADHD等の注意欠陥・多動性障害に疑われることがあります。

そして子供のいびきの記事でも触れている通り、以下のような歯の症状が見受けられて発覚することもあります。

  • 口臭が匂う
  • 歯肉炎
  • 不正咬合(子供の場合、歯並びが悪くなる)
  • 虫歯(う蝕)
  • 口を広げたときの不自然な歯の着色等…

また「いびきをかく原因とは?肥満者や高齢者以外もなりやすい?」でも書いていますが、子供大人に関わらず、いびきやSASでは鼻呼吸よりも口呼吸が増えるので、口の中の雑菌が増殖しやすくなり歯科関連の疾患になりやすいのが特徴的です。

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子供の睡眠時無呼吸症候群の原因は親の骨格が関係している場合もある?

そして、この子供のSASの原因は子供のいびきの原因と同様に頻度が高いと言われているのは、アデノイドや口蓋扁桃肥大等のリンパ系組織の肥大することでで、上気道(鼻の奥)が閉塞することで起こります。

その他にもリンパ系組織の肥大も含め、以下のような原因が考えられます。

解剖学的閉塞 アデノイド肥大、口蓋扁桃肥大、鼻ポリープ(鼻茸)、鼻中隔弯曲症等…
頭蓋顔面奇形 小顎症、下顎後退症、顎形成不全症、巨舌症
神経学的異常 てんかん、脳性麻痺、キアリ奇形、筋ジストロフィー
症候群 ピエール・ロバン症候群、トリーチャーコリンズ症候群等…
その他の疾患 甲状腺機能低下症、病的肥満、甲状腺腫等…

※載せている原因はごく一部です。あくまでも危険因子となる原因です。

もちろん、こういった原因以外の要素でも風邪や花粉症の時期でも鼻の通気性が損なわれる時期に一時的ではありますが、いびきや無呼吸/低呼吸が増えるということも分かっています。

遺伝が原因の場合は骨格が関係している?

また、両親のどちらかがSASになっていると、子供がSASになる確率は高くなるとも言われています。

理由としては、骨格的に気道の作りが小さい(特に下顎)場合に睡眠時に気道が狭くなりやすい為です。特に骨格や体形※は遺伝するので、親がSASになっていると子供を発症しやすくなります。

※親が肥満でSASを発症しているならその子供が肥満児ならSASを発症しやすそうですが、子供の肥満がSASの発症リスクとしては実はそこまで高くありません。

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子供の睡眠時無呼吸症候群の治療は手術?慎重な意見もあり

子供のSASの治療に関しては、原因の多くはアデノイドや口蓋扁桃肥大等のリンパ系組織の肥大によるものが多いので、手術で肥大した箇所を切除することで約7割ほど改善が見られます。

ですが、肥満や骨格的に気道が小さい子供などは手術をしても改善が見られない場合もあり、また扁桃腺やアデノイドは免疫機能をになっているリンパ系組織なので、手術で切除に慎重な意見もあるのも事実です。

その為、上顎拡張させる器具を一定期間装着する上顎急速拡大(REM;Rapid Maxillary Expansion)という治療法もあります。ですが、効果がどの位続くかというのも問題点として言われています。

大人の治療法は子供の睡眠時無呼吸症候群ではどうなの?

また大人のSASの改善方法としてCPAP治療法やマウスピースなどがありますが、子供のSAS患者には以下のような理由で積極的に行えない理由があります。

CPAP治療法 眠るときに口に装置を付けるのを嫌がったりする。乳幼児の場合マスクの装着で顔の形が変形する恐れがある
マウスピース SAS用のマウスピース(スリープスプリント)は歯形をとるため、歯の生え変わりの激しい子供には難しい

それぞれの具体的な治療法に関しては↓の関連記事をご覧ください。

子供でも乳幼児でなければ、手術を行わない場合に、CPAP装置を使った治療法は有効な治療法です。

まとめ

  • 子供の睡眠時無呼吸症候群の日中の症状は多動や落ち着きがない等があるのでADHDに間違えられることがある
  • 子供の睡眠時無呼吸症候群の原因の多くはリンパ系組織の肥大によるもの
  • 子供の睡眠時無呼吸症候群の治療は手術での肥大箇所の切除が多い

海外や日本のある地域調査では、子供の睡眠時無呼吸症候群の有病率は子供の2%以上という結果が出ています。

ちなみに大人では男女比が2~3:1と男性比率が多いですが、子供の睡眠時無呼吸症候群では男女差はほとんどありません。

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