睡眠不足や寝不足は、結論から言うと太ります。
また普段の3食では飽き足らず、おやつなどの間食を食べる量が増えたなぁというかたや、最近味付けが濃い食べ物じゃないと満足しないという方等は慢性的な睡眠不足の可能性もあります。
ですので、最近少しメタボかも…もしくはちょっとご飯を過食気味に食べ過ぎているという方は特に参考になるかもしれません。
また、睡眠時間がある一定の時間よりも少ない方も太りやすい体質にもなっているかも知れないので、詳しく書いています。
睡眠不足で太るのは何故?睡眠時間が経ると脂肪も代謝されにくい!?
まず睡眠不足や寝不足で太ってしまうというのは、2つのホルモンの働きによるところが大きいです。
このホルモンと言うのが食欲を調整するホルモンで、「レプチン」と「グレリン」という二つあり、睡眠不足になると以下のように働いてしまいます。
- 睡眠不足により食欲を抑制するホルモン「レプチン」の分泌量が減少
- 睡眠不足により食欲を増進させるホルモン「グレリン」の分泌量が増加
なので、睡眠不足になると食欲抑制のブレーキが効かなくなり、食欲が増進されてしまうため、太りやすくなってしまうのです。
ちなみに夜更かししているときに夜中に無性にポテトチップス等の脂っこいお菓子を食べたくなったりするのは、この2つのホルモンの「レプチン」の減少と「グレリン」増加が関係しています。
睡眠時間が減ると脂肪も代謝しにくい!?
また睡眠時間が減ることで、成長ホルモンが分泌されにくくなることも分かっており、特にこの成長ホルモンは脂肪を分解する働きがあるため、十分な睡眠時間が取れていないとこの成長ホルモンは分泌されにくくなるので、結果脂肪が分解されにくく太りやすくなります。
そして睡眠不足だとどうしても体が重く活動量が減り、代謝エネルギーも減るのでさらに太ってしまうという悪い悪循環に陥ってしまうわけです。
なので睡眠不足というのは、こういった4重の効果(レプチンの減少、グレリンの増加、成長ホルモンが分泌されにくい、寝不足で体が重く動かなくなり代謝が減る)で太りやすくなってしまうのです。
睡眠時間が何時間未満になると太る確率が上がるのか?
ちなみに先程言った、食欲を抑制するホルモン「レプチン」と食欲を増進させるホルモン「グレリン」は睡眠時間が6時間を分岐点にして、レプチンが減少し、グレリンが増加するとされてい
ます。
睡眠時間の違いによるレプチンの減少グレリンの増加については、以下のような研究結果もあります。
- 睡眠時間が5時間の人は睡眠時間が9時間の人と比べてレプチンの分泌量が15%減少し、グレリンは15%増加する(アメリカ、スタンフォード大学の研究)
- 睡眠時間4時間の人と睡眠時間10時間の人の比較で、睡眠時間4時間の人はグレリンの分泌量が30%以上増える(アメリカ、シカゴ大学の研究)
なので、睡眠時間が6時間を切ると太りやすい傾向があると言えますね。
十分な睡眠をとっていても太りやすい!?
また仮に睡眠時間を6時間以上取っていたとしても、深い睡眠のノンレム睡眠が睡眠中に少ない場合には注意が必要です。
特に深い睡眠のノンレム睡眠は、前述したような成長ホルモンを分泌し、基礎代謝の働きを持っています。
この深い睡眠ができていない場合には、脂肪を分解する成長ホルモンの分泌も妨げられ、基礎代謝も下がってしまいます。
睡眠が浅くなる原因については、眠る前に食事をとりすぎている、カフェインなどの飲み物を飲んでいる、もしくは睡眠中に睡眠が浅くなるような睡眠障害の可能性だったりと、非常に原因は様々です。
→睡眠中に足がピクピク痙攣する周期性四肢運動障害の症状や原因とは?
ですので、合わせて↑の記事等も参考にしてみてください。
睡眠不足のサインを見逃すとさらに太る!?
また、睡眠不足になってくるとどうしても味付けの濃い食べ物(特に塩分)を食べようとしてして、さらに太りやすくなってしまいます。
何故味付けの濃い食べ物を寝不足になると食べたくなるかと言うと、過剰に塩分を摂取することで体内時計(睡眠のリズム)を早めようと脳が指令を出しているからと言われています。
塩分は腎臓や肝臓にある体内時計(時計遺伝子)に作用することで、3時間ほど体内時計を早めて通常のリズムに戻そうとしているわけです。
ただこういった慢性的な睡眠不足になっていくとその味付けの濃い味にもなれ、さらに味付けの濃い食べ物を求めるといった悪循環に陥りやすくなります。
結果的に太るといったことも含め、睡眠不足は高血圧や糖尿病を引き起こすわけです。
まとめ
- 睡眠不足で太るのは食欲抑制のホルモンが減少し、食欲増進のホルモンが増加しやすくなるから
- 睡眠時間が6時間未満になると食欲増進のホルモンが通常よりも3割以上増える
- 睡眠不足になると体内時計を調整するために塩分を多く摂取しようとするため、さらに太る悪循環に陥りやすい
またこういった睡眠不足によるメタボリック症候群(メタボ)が原因で、睡眠時無呼吸症候群※などの別の睡眠障害になるリスクもあります。
※太ることで喉などの気道に脂肪がつきやすく、気道が狭くなることで睡眠中に低呼吸や無呼吸になりやすくなります。
もちろん、こういった睡眠時無呼吸症候群による睡眠の浅さで、さらに太るよいうな悪循環も生まれてしまいます。